オフクロサマ
異変
夏休み中のファミリーレストランは人でごった返していて、その中の大半が家族連れだった。
たいていが元気な子供と疲れた顔の両親という組み合わせで、店内でも容赦なくはしゃぎまわる子供たちにほとほと手を焼いている。
永井智香たちの座る席の横を3歳くらいの男の子がかけていった。
「子供は元気だね」
智香は微笑ましい気分でその子の後ろ姿を見つめてつぶやく。
子供の後ろを父親らしき男性が追いかけていき、店内から出ていく寸前でどうにか捕まえて抱き上げている。
「体力が有り余ってるって感じだな」
智香の向かい側に座る杉田裕貴がグラスに刺さったストローでコーラをひとくち飲んで答えた。
裕貴と智香のふたりは同じ双葉高校の2年生で、付き合っている。
裕貴と智香が出会ったのは双葉高校の入学式のときのことで、体育館へ入るときの段差に気が付かずつまづきそうになったところを裕貴が手を伸ばして助けてくれたことがきっかけだった。
そのときからカッコイイ人だなと感じていた智香だったが、入学式を終えてクラスへ向かった時にその人が同じクラスだとわかった。
名前は杉田裕貴。
たいていが元気な子供と疲れた顔の両親という組み合わせで、店内でも容赦なくはしゃぎまわる子供たちにほとほと手を焼いている。
永井智香たちの座る席の横を3歳くらいの男の子がかけていった。
「子供は元気だね」
智香は微笑ましい気分でその子の後ろ姿を見つめてつぶやく。
子供の後ろを父親らしき男性が追いかけていき、店内から出ていく寸前でどうにか捕まえて抱き上げている。
「体力が有り余ってるって感じだな」
智香の向かい側に座る杉田裕貴がグラスに刺さったストローでコーラをひとくち飲んで答えた。
裕貴と智香のふたりは同じ双葉高校の2年生で、付き合っている。
裕貴と智香が出会ったのは双葉高校の入学式のときのことで、体育館へ入るときの段差に気が付かずつまづきそうになったところを裕貴が手を伸ばして助けてくれたことがきっかけだった。
そのときからカッコイイ人だなと感じていた智香だったが、入学式を終えてクラスへ向かった時にその人が同じクラスだとわかった。
名前は杉田裕貴。
< 1 / 220 >