オフクロサマ
ここが昔大虐殺の事件の舞台になっただなんて、信じられない。
「そうだよな」
川のせせらぎを見つめて裕貴が答える。
その目には焦りの色が見えてき始めていた。
東京を出てから数日たつ。
真一と唯は今でも恐怖に怯えているのだと思うと、気が気ではなかった。
ふたりで並んで河川敷を歩きながらなにかヒントになるようなものが無いか視線を走らせる。
しかし、やはりそれらしいものはなにも見つからない。
「被害者の石碑もないなんて、おかしいな……」
裕貴はポツリと呟いた。
「そうだ。お墓へ行ってみない?」
智香がふとひらめいたように手を打ち鳴らしていった。
たしか津山30人殺しの都井睦雄のときは、犯人の墓もちゃんと用意されたはずだ。
この村の墓場へ迎えばきっとなにかがある。
「そうだな、そうしてみよう」
そうと決めたら即行動だ。
ふたりは村の案内図へとやってきた。
そこには消えかけた文字で『ミチ村霊園』という名前が書かれているのがわかった。
地図の右上の方。
山の麓のあたりにその霊園はあるらしい。
「そうだよな」
川のせせらぎを見つめて裕貴が答える。
その目には焦りの色が見えてき始めていた。
東京を出てから数日たつ。
真一と唯は今でも恐怖に怯えているのだと思うと、気が気ではなかった。
ふたりで並んで河川敷を歩きながらなにかヒントになるようなものが無いか視線を走らせる。
しかし、やはりそれらしいものはなにも見つからない。
「被害者の石碑もないなんて、おかしいな……」
裕貴はポツリと呟いた。
「そうだ。お墓へ行ってみない?」
智香がふとひらめいたように手を打ち鳴らしていった。
たしか津山30人殺しの都井睦雄のときは、犯人の墓もちゃんと用意されたはずだ。
この村の墓場へ迎えばきっとなにかがある。
「そうだな、そうしてみよう」
そうと決めたら即行動だ。
ふたりは村の案内図へとやってきた。
そこには消えかけた文字で『ミチ村霊園』という名前が書かれているのがわかった。
地図の右上の方。
山の麓のあたりにその霊園はあるらしい。