オフクロサマ
笑っているのか、もしかしたら泣きそうなのかもしれない。


裕貴は智香の手を強く握り締めた。


「生きて帰るよ。町工場で働く未来のために」


「うん」


そう答えた智香は少しだけ鼻声になっていた。
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