オフクロサマ
友香の右腕にはロッカーの鍵と浮き輪貸し出し札のふたつがぶら下がった。
これでOK。
その間にも陽太は今か今かとじだんだを踏んでプールに入るのを待っていた。
「よし、じゃあ行こうか」
言われて一目散にまた駆け出す。
大人たちの合間を縫って一気に大人プールまでかけていくと、入る前に一度振り向いた。
その先には智香たちがいる。
智香が微笑んで頷くと陽太はプールのはしに腰をかけてぱしゃぱしゃと手で水を浴び始めた。
学校でプールに入る前に必ずやっていることなんだろう。
その光景が微笑ましくて思わず笑ってしまった。
十分水に体をならしたあとようやく足先をプールにつける。
入ろうとしても浮き輪が大きくて邪魔になり、そのままでは入れない。
「先に入ってやるから、ちょっと待ってろ」
裕貴が軽く準備運動をして水の中に飛び込んだ。
水しぶきが跳ね上がり、空中に虹をかける。
「ほら、おいで」
一旦浮き輪を外した陽太に両手を差し出すと、陽太はおずおずと手を伸ばした。
陽太はまだ泳げなくて、浮き輪がないことに不安げな表情を浮かべている。
これでOK。
その間にも陽太は今か今かとじだんだを踏んでプールに入るのを待っていた。
「よし、じゃあ行こうか」
言われて一目散にまた駆け出す。
大人たちの合間を縫って一気に大人プールまでかけていくと、入る前に一度振り向いた。
その先には智香たちがいる。
智香が微笑んで頷くと陽太はプールのはしに腰をかけてぱしゃぱしゃと手で水を浴び始めた。
学校でプールに入る前に必ずやっていることなんだろう。
その光景が微笑ましくて思わず笑ってしまった。
十分水に体をならしたあとようやく足先をプールにつける。
入ろうとしても浮き輪が大きくて邪魔になり、そのままでは入れない。
「先に入ってやるから、ちょっと待ってろ」
裕貴が軽く準備運動をして水の中に飛び込んだ。
水しぶきが跳ね上がり、空中に虹をかける。
「ほら、おいで」
一旦浮き輪を外した陽太に両手を差し出すと、陽太はおずおずと手を伸ばした。
陽太はまだ泳げなくて、浮き輪がないことに不安げな表情を浮かべている。