オフクロサマ
「裕貴がいるから大丈夫だよ」
横から智香がそう声をかけると、ようやくなっとくしたように見ずに身を投げ出す。
一瞬陽太の体が水の中に深く沈み込んだ。
けれど顔まで沈むことはなく、すぐに浮かんでくる。
陽太の体はしっかりと裕貴の両手に支えられて、水面に出ている。
後からそっと水の中に入った智香は陽太に浮き輪をかぶせてやった。
大人用の大きな浮き輪では捕まることが精一杯で、両手を限界まで伸ばしている。
ビート板のほうがよかったかな?
そう思ったが、裕貴と一緒につかまることのできる浮き輪が嬉しいようで、必死で両足をバタつかせながら泳ぎ始めた。
「いいぞ! その調子!」
楽しげな裕貴の声。
今年の夏で陽太は泳げるようになるかもしれない。
智香はこの幸せな時間を心から満喫していたのだった。
横から智香がそう声をかけると、ようやくなっとくしたように見ずに身を投げ出す。
一瞬陽太の体が水の中に深く沈み込んだ。
けれど顔まで沈むことはなく、すぐに浮かんでくる。
陽太の体はしっかりと裕貴の両手に支えられて、水面に出ている。
後からそっと水の中に入った智香は陽太に浮き輪をかぶせてやった。
大人用の大きな浮き輪では捕まることが精一杯で、両手を限界まで伸ばしている。
ビート板のほうがよかったかな?
そう思ったが、裕貴と一緒につかまることのできる浮き輪が嬉しいようで、必死で両足をバタつかせながら泳ぎ始めた。
「いいぞ! その調子!」
楽しげな裕貴の声。
今年の夏で陽太は泳げるようになるかもしれない。
智香はこの幸せな時間を心から満喫していたのだった。