オフクロサマ
フクロダキは執念深く、恐ろしい。
そんな魂をどうやってあの世へ返せばいいのか検討もつかない。
「とにかくお兄ちゃんとお姉ちゃんは早く村から出たほうがいいよ。じゃないと、村の人たちに殺されちゃう」
安喜くんはそう言うと隙間から細い針金を差し込んできた。
「僕にはできないけれど、お兄ちゃんたちにならできるかもしれない」
そう言って南京錠を見つめる。
こんな針金で鍵を開けることができるだろうか?
わからないけれど、今はやってみるしかなさそうだ。
「ありがとう安喜くん。安喜くんもここにいることがバレたらまずいだろう? 早く家に戻って」
「うん。じゃあね。絶対に生きて帰ってね!」
安喜くんは名残惜しそうな表情を残して、走り去っていったのだった。
そんな魂をどうやってあの世へ返せばいいのか検討もつかない。
「とにかくお兄ちゃんとお姉ちゃんは早く村から出たほうがいいよ。じゃないと、村の人たちに殺されちゃう」
安喜くんはそう言うと隙間から細い針金を差し込んできた。
「僕にはできないけれど、お兄ちゃんたちにならできるかもしれない」
そう言って南京錠を見つめる。
こんな針金で鍵を開けることができるだろうか?
わからないけれど、今はやってみるしかなさそうだ。
「ありがとう安喜くん。安喜くんもここにいることがバレたらまずいだろう? 早く家に戻って」
「うん。じゃあね。絶対に生きて帰ってね!」
安喜くんは名残惜しそうな表情を残して、走り去っていったのだった。