オフクロサマ
山へ
ピッキングなんて生まれて始めての経験だった。
なにをどうすればいいのかわからないが、とにかく針金を鍵穴に差し込ん回してみる。
「できそう?」
「どうかな」
隣の智香も不安そうな表情を浮かべている。
鍵穴の中でカチャカチャと音がしているものの、なにかに引っかかるような気配はない。
一度鍵穴から抜いて針金の形を変えて何度もやり直す。
徐々に太陽が上り初めて今ではすっかり周囲は明るく照らされている。
それでもまだ村は眠っているようで人の気配は感じられなかった。
頼む、開いてくれ!
タイムリミットまであと少ししかないんだ……!
願いを込めて指先を動かしたとき、カチッという音が聞こえた。
そして指先に感じた確かな手応え。
ハッと息を飲んで隣の智香と目を見交わせた。
智香は目を輝かせている。
そっと手を伸ばして南京錠に触れてみると、それはなんの抵抗もなく解錠された。
「開いた!」
思わず大きな声が出てしまう。
ジャラジャラと慌ただしくチェンーンを外して扉を押し開くと早朝の涼しい空気に体が生き返るようだった。
なにをどうすればいいのかわからないが、とにかく針金を鍵穴に差し込ん回してみる。
「できそう?」
「どうかな」
隣の智香も不安そうな表情を浮かべている。
鍵穴の中でカチャカチャと音がしているものの、なにかに引っかかるような気配はない。
一度鍵穴から抜いて針金の形を変えて何度もやり直す。
徐々に太陽が上り初めて今ではすっかり周囲は明るく照らされている。
それでもまだ村は眠っているようで人の気配は感じられなかった。
頼む、開いてくれ!
タイムリミットまであと少ししかないんだ……!
願いを込めて指先を動かしたとき、カチッという音が聞こえた。
そして指先に感じた確かな手応え。
ハッと息を飲んで隣の智香と目を見交わせた。
智香は目を輝かせている。
そっと手を伸ばして南京錠に触れてみると、それはなんの抵抗もなく解錠された。
「開いた!」
思わず大きな声が出てしまう。
ジャラジャラと慌ただしくチェンーンを外して扉を押し開くと早朝の涼しい空気に体が生き返るようだった。