オフクロサマ
一歩外へ出たとき、足元に見慣れたスマホが2台置かれていることに気がついた。
これも安喜くんが取り戻してくれたものだろう。
後から大人たちにバレたらどれだけ怒られるかわかっていただろうに、ここまでしてくれる安喜くんは本物の男だ。
言葉にならない感謝をしながらスマホを握り締めてふたりは同時に走り出した。
このまま村を出ることはできる。
だけどそれじゃ意味がない。
友人たちを助けるためにはやらなきゃいけないことが残っているんだ。
周囲に人がいないことを確認しながらふたりは足音を忍ばせて霊園へと向かった。
安喜くんの話によれば村人たちは山の中のガケからフクロダキを突き落としたと言っていた。
そしてその山とはきっと、あの霊園があった場所なのだろう。
だからあそこに石碑が立てられ、昔からあった墓は放置されることになったんだ。
フクロダキという暗い過去と共に墓も忘れ去られる運命にあったんだろう。
それを自分たちが引っ掻き回してしまったため、村人たちは焦り、堪忍袋の尾が切れた。
再びあの山へ行けばまた誰かに捕まってしまうかもしれない。
これも安喜くんが取り戻してくれたものだろう。
後から大人たちにバレたらどれだけ怒られるかわかっていただろうに、ここまでしてくれる安喜くんは本物の男だ。
言葉にならない感謝をしながらスマホを握り締めてふたりは同時に走り出した。
このまま村を出ることはできる。
だけどそれじゃ意味がない。
友人たちを助けるためにはやらなきゃいけないことが残っているんだ。
周囲に人がいないことを確認しながらふたりは足音を忍ばせて霊園へと向かった。
安喜くんの話によれば村人たちは山の中のガケからフクロダキを突き落としたと言っていた。
そしてその山とはきっと、あの霊園があった場所なのだろう。
だからあそこに石碑が立てられ、昔からあった墓は放置されることになったんだ。
フクロダキという暗い過去と共に墓も忘れ去られる運命にあったんだろう。
それを自分たちが引っ掻き回してしまったため、村人たちは焦り、堪忍袋の尾が切れた。
再びあの山へ行けばまた誰かに捕まってしまうかもしれない。