オフクロサマ
ほんの数分歩くだけで汗が額から流れ出し、息が切れてくる。
セミは相変わらずうるさくて、最初は懐かしく感じていた音色も今はイライラを掻き立てる種になっていた。
しばらく歩いていると、不意に裕貴が立ち止まったので背中にぶつかってしまいそうになった。
「なにかあったの?」
「これ」
電柱に向かって指を指したので、智香は裕貴の隣に並んでそれを確認した。
そのポスターは護法祭開催を知らせるポスターだった。
日時は今日になっていて、智香は目を見開く。
「護法祭って今日だったの!?」
今までの疲れがふきとんだように大きな声が出た。
「そうみたいだな。でも、これだとおかしいんだよな」
ぶつぶつと小さな声でつぶやく裕貴は真剣な顔つきになる。
ポスターの右下には開催場所も記載されていて、とにかくそこへ行ってみることになった。
幸いにもここからそう離れていないから、歩いて行けそうだ。
目標が定まり智香の足取りも軽くなる。
地図を頭の中に描きながら数分歩いていると祭り囃子が聞こえてきた。
セミは相変わらずうるさくて、最初は懐かしく感じていた音色も今はイライラを掻き立てる種になっていた。
しばらく歩いていると、不意に裕貴が立ち止まったので背中にぶつかってしまいそうになった。
「なにかあったの?」
「これ」
電柱に向かって指を指したので、智香は裕貴の隣に並んでそれを確認した。
そのポスターは護法祭開催を知らせるポスターだった。
日時は今日になっていて、智香は目を見開く。
「護法祭って今日だったの!?」
今までの疲れがふきとんだように大きな声が出た。
「そうみたいだな。でも、これだとおかしいんだよな」
ぶつぶつと小さな声でつぶやく裕貴は真剣な顔つきになる。
ポスターの右下には開催場所も記載されていて、とにかくそこへ行ってみることになった。
幸いにもここからそう離れていないから、歩いて行けそうだ。
目標が定まり智香の足取りも軽くなる。
地図を頭の中に描きながら数分歩いていると祭り囃子が聞こえてきた。