オフクロサマ
しばらく葉桜を移す川の水面を見つめていると、後方で規則正しい寝息が聞こえてきた。


振り向くと裕貴が横になっている。


今日はまだ終わっていないけれど、疲れているはずだ。


智香は押入れから薄いシーツを一枚取り出すとそれを裕貴の体にかけて、自分も同じように潜り込んだ。


ちゃんと起きられるようにスマホのアラームを8時にかけている。


ゴーサマは明朝まで続くようなのでこの時間に出かければ十分間に合うはずだ。


智香は大きく深呼吸をして、あっという間に眠りに吸い込まれていったのだった。
< 52 / 220 >

この作品をシェア

pagetop