オフクロサマ
「お前にひとつ聞きたいことがあったんだ。お前たちが参加した祭りは護法祭なんだろう? 美咲町の祭りだ」
その言葉に電話の向こうの真一はしばらく黙り込んだ。
『違う。それじゃない』
絞り出すような声は絶望している。
「嘘だろ? 護法祭に参加して、ゴーサマのお遊びを邪魔した。だから死んだと思ってるんだよな? それなら安心していい。ゴーサマのお遊びを邪魔して死んだ人は祭りがあった3年後に死んでいるんだ。因果関係なんてないようなものなんだから。だから、真弓と宏が死んだのだって――」
『違うって言ってるだろ!!』
裕貴の言葉を怒鳴り散らすようにして遮られた。
思わずスマホ画面を見つめるふたり。
『確かに、最初は護法祭に行こうと思ってた。国に認められた祭りだし、1度は見ておきたいと思ってたんだ。だけどいけなかった。4人のスケジュールが合わずに、護法祭に合わせて旅行することができなかったから』
そう言われて智香は「あっ」とつぶやいた。
確かに、護法祭が行われるのは1日だけだ。
2日や3日続けて行われる祭りとは違う。
その言葉に電話の向こうの真一はしばらく黙り込んだ。
『違う。それじゃない』
絞り出すような声は絶望している。
「嘘だろ? 護法祭に参加して、ゴーサマのお遊びを邪魔した。だから死んだと思ってるんだよな? それなら安心していい。ゴーサマのお遊びを邪魔して死んだ人は祭りがあった3年後に死んでいるんだ。因果関係なんてないようなものなんだから。だから、真弓と宏が死んだのだって――」
『違うって言ってるだろ!!』
裕貴の言葉を怒鳴り散らすようにして遮られた。
思わずスマホ画面を見つめるふたり。
『確かに、最初は護法祭に行こうと思ってた。国に認められた祭りだし、1度は見ておきたいと思ってたんだ。だけどいけなかった。4人のスケジュールが合わずに、護法祭に合わせて旅行することができなかったから』
そう言われて智香は「あっ」とつぶやいた。
確かに、護法祭が行われるのは1日だけだ。
2日や3日続けて行われる祭りとは違う。