オフクロサマ
☆☆☆
津山から出ているすべての電車は気車だった。
さすがに黒煙を撒き散らしているわけではないが、カーブのときなど体が大きく揺さぶられてちょっとしたアトラクションに乗っている気分になる。
気車に揺られて数駅したところでお目当ての加茂駅に到着した。
そこま今まで利用してきた中で一番小さな駅だったがキレイに掃除され心地いい空間だった。
駅舎の形が昔の学校を縮小したようになっているのも特徴的で、つい写真を撮ってしまった。
ただの観光できたわけではないけれど、これくらいのことは許されるだろう。
「ちょっと贅沢だけど、ここからはッタクシーを使おう」
スマホでミチ村までの距離を確認してから裕貴が言った。
とても歩いて行ける距離ではないようだ。
ふたりは駅に停車していたタクシーに乗り込んでミチ村と告げた。
その瞬間運転手が険しい表情になり、「本当に?」と、一度だけ聞き返された。
裕貴が頷くと渋々といった様子で車は走りだす。
それから先は運転手は一言もしゃべることがなかった。
津山から出ているすべての電車は気車だった。
さすがに黒煙を撒き散らしているわけではないが、カーブのときなど体が大きく揺さぶられてちょっとしたアトラクションに乗っている気分になる。
気車に揺られて数駅したところでお目当ての加茂駅に到着した。
そこま今まで利用してきた中で一番小さな駅だったがキレイに掃除され心地いい空間だった。
駅舎の形が昔の学校を縮小したようになっているのも特徴的で、つい写真を撮ってしまった。
ただの観光できたわけではないけれど、これくらいのことは許されるだろう。
「ちょっと贅沢だけど、ここからはッタクシーを使おう」
スマホでミチ村までの距離を確認してから裕貴が言った。
とても歩いて行ける距離ではないようだ。
ふたりは駅に停車していたタクシーに乗り込んでミチ村と告げた。
その瞬間運転手が険しい表情になり、「本当に?」と、一度だけ聞き返された。
裕貴が頷くと渋々といった様子で車は走りだす。
それから先は運転手は一言もしゃべることがなかった。