アイドルに恋した日
心地の良い風を感じ目を覚ます。


真っ白の天井にゆらゆら揺れるサーモンピンクのカーテン。

すぐに保健室だと気づいた。


「起きた?」

聞き覚えのある低音ボイスの男の人の声がする。


横を見ると、龍さんがいた。



「え、、、っと。はい。あの、」

言葉に詰まる。


「もう。大丈夫?」


「はい、大丈夫です。あ、、、お金、、返します!」


やっと会えたからお金変えそうとベッドから出ようとした時


クラっ、、っ、、、、。

よろけてしまった。



「急に動いたらダメだよ。まだ、寝とき?」

龍さんに支えられて体勢を治す。



「そうだ。連絡先教えてくれない?それでチャラ!ダメ?」



え、、、私の連絡先?

少しまたボーッとしてしまった。


「ダメかな?、、、?」

「ダメじゃないです!!!私ので良ければ!」


笑いながらQRコードを私に見せてきたので読み込む。

私のスマホに龍さんの連絡先が追加される。



嬉しさからか、顔が熱くなる。



ガラガラガラっ


誰かが保健室に入ってきたからか、龍さんが立ち上がる。


「愛美〜大丈夫〜???」

愛美が心配してか保健室に来てくれたみたいだ。



「後で、連絡して?」

小さな声で言い、保健室から出ていった。
< 14 / 81 >

この作品をシェア

pagetop