アイドルに恋した日
気づけばもうすぐ夏休みだ。

夏休みと言っても学校がないだけで、

常に忙しい俺達にはあまり関係のない話。



終業式、いつも通り学校に行き遅れて体育館に向かう。

日差しが眩しくサボることも脳裏によぎったが、

仕方無しに体育館に向かっていた。



「ごめんなさい、通りますね〜」

誰か倒れたらしく、担架が横を通る。



愛美ちゃんだ。



「先生、俺代わりますよ。」

担架で運ぶのを手伝い、保健室のベッドに寝かした。


「ごめんなさい、また体調不良者が出たみたい。

ちょっと、見といてもらえるかしら?」


先生はまた、体育館に向かった。



「ほんと、きれいだよな、、、。」

愛美ちゃんの寝ているベッドの横に椅子を持っていき、

持っていたカバンから、ノートと鉛筆を取り出し模写し始めた。


ガラガラガラっ!


誰かが勢いよく入ってくる音が聞こえ、

描いていたノートをしまった。



振り向いた目線の先には、少し息の切れている様子の龍がいた。

龍に愛美ちゃんのことを託し、教室の戻ることにした。
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