ゆめものがたり
目の奥
駅ビルの色は白で統一されていて、沢山のショップがある。
スタッフさん達も白い服を着ているようだ。
ひろはとりあえず、奥の方に進んで行く。
しばらくすると占いのコーナーがあった。
コーナーでは個室や対面で、占いがされていた。
ふと対面席にいる外国人のおじさんと目が合った。
おじさんは流暢な日本語で、
「よお、一つ占っていかないかい」
と言った。
ひろは最初は無視しようと思ったが、余りにしつこいので、しぶしぶ席に着く。
ひろ「何を占ってくれるんですか?」
おじさん「違う。違う。占うのはお前。お前が俺を占うんだよ」
ひろ「へっ?」
おじさん「いいから、俺の目の奥を見ろ。何か感じないかい?」
ひろは言われるままじっと目の奥を見る。
するとどうだろう。
このおじさんの生涯が短編映画でも見ているかのようにまざまざと見えた。
おじさん「どうだ」
ひろはどう表現すればいいのか困り、
「何というか、前半は丁寧に生きているんだけど、後半になるとやや雑になる感じ。最後まで気を抜かずに一つ一つを丁寧に」
おじさん「そうか。悪いな坊主。少ないが、これでお菓子でも買ってくれ。後、エレベーターなら、そこを右に行ってすぐだ」
ひろは千円をもらい、
『ほんとに少ないな』
と思いつつ、微妙な笑顔でその場を後にした。
そしてエレベーターに乗り、上へと移動する。
※この話は全てフィクションであり、実在の人物や団体などとは一切、関係ありません。
スタッフさん達も白い服を着ているようだ。
ひろはとりあえず、奥の方に進んで行く。
しばらくすると占いのコーナーがあった。
コーナーでは個室や対面で、占いがされていた。
ふと対面席にいる外国人のおじさんと目が合った。
おじさんは流暢な日本語で、
「よお、一つ占っていかないかい」
と言った。
ひろは最初は無視しようと思ったが、余りにしつこいので、しぶしぶ席に着く。
ひろ「何を占ってくれるんですか?」
おじさん「違う。違う。占うのはお前。お前が俺を占うんだよ」
ひろ「へっ?」
おじさん「いいから、俺の目の奥を見ろ。何か感じないかい?」
ひろは言われるままじっと目の奥を見る。
するとどうだろう。
このおじさんの生涯が短編映画でも見ているかのようにまざまざと見えた。
おじさん「どうだ」
ひろはどう表現すればいいのか困り、
「何というか、前半は丁寧に生きているんだけど、後半になるとやや雑になる感じ。最後まで気を抜かずに一つ一つを丁寧に」
おじさん「そうか。悪いな坊主。少ないが、これでお菓子でも買ってくれ。後、エレベーターなら、そこを右に行ってすぐだ」
ひろは千円をもらい、
『ほんとに少ないな』
と思いつつ、微妙な笑顔でその場を後にした。
そしてエレベーターに乗り、上へと移動する。
※この話は全てフィクションであり、実在の人物や団体などとは一切、関係ありません。