魔女の瞳Ⅳ
先の戦いで決め技となった攻撃が通用しない。

時貞の力は数段上がっていた。

しかし。

「それだけでかい振り下ろしなら!」

ジルコーはこの隙を狙っていた。

時貞の斬撃の隙を突き、鋭い爪を構えて突進する!

爪は時貞の胸を貫く!

と思いきや。

「ちぃっ!」

咄嗟の反応で、時貞はジルコーの爪をかわしていた。

大振りの力技だけではない。

時貞はジルコーに負けないだけの俊敏さもあるのだ。

彼は身を引いて爪をかわすと同時に攻城刀を引き付ける。

その構えは…刺突(つき)!!

「けぇいっ!」

まるで成竜の頭角ほどの大きさもある攻城刀での突き!

これを。

「くっ!」

ジルコーも獣ならではの反射神経で回避した!

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