魔女の瞳Ⅳ
第六章

現実

乱暴に。

洋館の玄関の扉を開いて、私は外へと駆け出す。

人間態のジルコーと時貞も後に続いた。

長老の話によると、修内太の家に彼を迎えに行ったとき、既に彼はいなかったという。

そして桜花のアパートや蘭花の洋館に残っていたのと同じ魔道の残り香。

更には不自然に開け放たれた修内太の部屋の窓。

完全にホプキンスの仕業だった。

「とはいっても、四門」

走りながらジルコーが言う。

「少年はホプキンスにさらわれたんだろう?俺の嗅覚でも位置を特定できなかった奴を、どうやって探し出すっていうんだ?」

「…蛇の道は蛇ってね」

私は不敵な笑みを浮かべた。

「魔術魔法に関して、私の知らない知識はないわ」

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