魔女の瞳Ⅳ
背中の蝙蝠の翼を広げて、低空スレスレで滑空するホプキンス。

あのスピードでは間合いを詰められるのは時間の問題だ。

私が魔力を収束させるよりも早く、接近されてしまうだろう。

だがその突進は。

「背中ががら空きだ!」

同じく突進してきた時貞の攻城刀によって止められた。

背後からの一閃で、ホプキンスの翼、その片方を斬り飛ばす!

「ぐぉっ!?」

空中でバランスを崩し、ホプキンスは無様に地面に落ちた。

「背後からの一撃だが…卑怯とは言うまい…?」

攻城刀を肩に担ぎ、時貞が言う。

「おのれ…地縛霊風情が!」

起き上がるホプキンス。

だがその背中を。

「だから…背中ががら空きだって言ってんだろ!?」

ジルコーの爪の一撃が貫いた!

先程よりもより魔力を込めた一撃。

悪魔と化したホプキンスの肉体すらも貫通する!

「ぐふぁ!」

ホプキンスが喀血した。

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