しぃぴぃ~彼は年上のCPが好き?~
「で?どうかしたの?」

ひとしきり笑った後、加村さんは、いつもの優しい口調で聞いてくれた。

「ん!?えーっと!」

あたしは急に話を振られて、慌てた。

やばい!何を話そうか。

頭が真っ白になった。

「すみません!お疲れ様ですっ!」

何とか口から出た2つの言葉は、前後が全く繋がってなかった。

「あハハ。ありがとう。観月ちゃんも、お疲れ様。」

ボケボケだー、あたし。

加村さんは、あたしのドジ発言に呆れたのか慣れたのか、軽く笑っただけで、さっきの言葉には特に突っ込まなかった。

「…………。」

「…………。」

また、沈黙が流れた。

だけど、数分前の冷ややかな空気はどこにもなく、不思議とホッと安心できるような雰囲気が漂っている気がした。

「……キツくない?」

先に沈黙を破ったのは、加村さんだった。

「へ?」

あたしは、ドキドキとうるさく鳴る心臓を意識して黙ってしまっていたので、突然の話題に一瞬ビクッとした。

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