しぃぴぃ~彼は年上のCPが好き?~
(奥の部屋、奥の部屋……。)

ドクン、ドクンと心臓が跳ねる。

……訳が分からない。

何で、加村さんが危険な状態なのに、あの男はヘラヘラしてるの?

この居酒屋で何があったって言うんだろう!?

走って一番奥の部屋まで行くと、そこは和室だった。

襖が少し開いていて、加村さんが布団に横たわっているのが見えた。

「加村さんっ!?」

顔が赤い。

熱でも出てるのかな?

どうして、こんなことに!?

(どうしよう、加村さんに何かあったら、あたし……!)

ジワッと、目に涙が浮かんできていた時、こっちに向かう聞き覚えのある声が届いた。

「いやー!はっはっはっ!」

< 40 / 65 >

この作品をシェア

pagetop