しぃぴぃ~彼は年上のCPが好き?~
約1時間前。

「……もう、あと20分しか残ってないので、『決心』したことを、話しますね……。」

悠輝は、カウンセリングルームの中で、真正面に座っている新橋の目を見ながらそう言った。


「告白を、したんだ……。『決心』通り。」

「それで……。上手くいったんですよね?」

だって、加村さん、病院前のベンチで笑っていたし。

でも……。

(なんか、あたしが思ってることと、加村さんが語ろうとしている真実とは違う気がする。)

あたしは、順を追ってゆっくりと話す加村さんに、焦れったい気持ちを持っていた。

「……その後は?」


≪ありがとう。≫

≪悠輝くんの気持ちは、とっても嬉しいわ、でもね……。≫

新橋が何かを言おうとしたのを、悠輝は右手で制した。

「分かってますよ。僕のこの感情は、『恋愛転移』なんですよね。」

≪!≫

≪どうしてそれを……?≫

「『恋愛転移』って、何ですか?」

あたしは、加村さんの説明を打ち切って、質問をしてしまった。


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