「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~

パーティーの三日前なのに

 デボラ・ガンドルフィ公爵令嬢の誕生日パーティーの日まで、あと三日と迫っている。

 とはいえ、わたしに出来ることは何もない。

 着用しようと思っている着古した「お祖母様(ばあさま)のドレス」や靴のメンテをし、見栄えをよくするくらい。

 本来ならプレゼントを準備しないといけないけれど、急すぎるしなによりまとまったお金がない。ありがたおことに、エルマとバルナバが準備してくれるらしい。わたしも含め、三人で連名でしようと誘ってくれた。

 お言葉に甘えることにした。

 ありがたいことである。
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