「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
「ジルド。帝都へ更迭したのは、おれにかわって好き放題させる為ではない。ドラーギ国の統治を失敗した罰として、謹慎させる為だ。これまで異腹の兄としてかばってきたが、もうダメだな」
「いや、フランコ。宰相だ。そう、宰相が……」
「宰相にそそのかされたりだまされたとしても、それはそれで大問題だ。貴様はそれだけの器しかないわけだからな」
フランコの仮面の下の視線は、ジルドを突き刺しているの。
ジルドは、黙りこくった。
「宰相、権勢を誇りたかったのか?」
「あ、いえ、陛下……」
「やりすぎたな。ガンドルフィ公爵家の栄誉の為、これまでは目をつむってきたのだ。だが、それも限界だ。ジルド同様やりすぎたな」
「陛下、どうかおききください」
フランコは、言い訳をするつもりらしい宰相の顔前に手を上げそれを制した。
「デボラ、きみはあいかわらず嫌なレディだな」
フランコは、デボラの方に体ごと向き直った。
「いや、フランコ。宰相だ。そう、宰相が……」
「宰相にそそのかされたりだまされたとしても、それはそれで大問題だ。貴様はそれだけの器しかないわけだからな」
フランコの仮面の下の視線は、ジルドを突き刺しているの。
ジルドは、黙りこくった。
「宰相、権勢を誇りたかったのか?」
「あ、いえ、陛下……」
「やりすぎたな。ガンドルフィ公爵家の栄誉の為、これまでは目をつむってきたのだ。だが、それも限界だ。ジルド同様やりすぎたな」
「陛下、どうかおききください」
フランコは、言い訳をするつもりらしい宰相の顔前に手を上げそれを制した。
「デボラ、きみはあいかわらず嫌なレディだな」
フランコは、デボラの方に体ごと向き直った。