「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
 いまのはいったいなんだったの?

 というよりかは、フランコのあれ(・・)ってほんとうだったというの?

 寝台に戻ると、そこに腰をおろした。

 どれだけかんがえても納得が出来ない。

 エルマがわたしを揶揄うわけはない。それはわかっている。

 だけど、彼女が勘違いしているということはかんがえられる。

 だから、鵜呑みにしちゃダメ。

 彼女の言葉をそのまま鵜呑みにしたら、きっとガッカリすることになる。

 期待しない。夢をみない。信じない。

 いままでそうしてきた。

 いまもそうよ。
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