「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
人を愛するのに理由はいらない
「ナオ、朝早くすまない。どうしても早急に伝えたいことがあったから」
「フランコ様、おはようございます」
いつもの着古したドレスの裾を上げ、彼に挨拶をした。
心臓は、さらに激しく踊っている。
声、震えていなかったわよね。
「あー、仮面を持ってくればよかった」
姿勢を正したとき、フランコがつぶやいた。
「ダメだ。緊張しすぎてうまく言えるかどうかわからない」
緊張しすぎてどうかなってしまいそうなわたしの前で、彼は視線を彷徨わせつつ独り言をつぶやいている。
そのとき、「ブルルルル」と馬の鼻を鳴らす音がきこえてきた。
「フランコ様、おはようございます」
いつもの着古したドレスの裾を上げ、彼に挨拶をした。
心臓は、さらに激しく踊っている。
声、震えていなかったわよね。
「あー、仮面を持ってくればよかった」
姿勢を正したとき、フランコがつぶやいた。
「ダメだ。緊張しすぎてうまく言えるかどうかわからない」
緊張しすぎてどうかなってしまいそうなわたしの前で、彼は視線を彷徨わせつつ独り言をつぶやいている。
そのとき、「ブルルルル」と馬の鼻を鳴らす音がきこえてきた。