「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
アロイージ王国の領土は大きくはない。だから、アロイージ王国から出るのにさほど時間はかからない。国境を越えてバリオーニ帝国の領土に入るまでは、行軍を急いでもらうようカストにお願いをしてもらった。
そんなわたしの不確かで謎めいたお願いも、カストは快く伝えてくれた。
それが竜帝に伝わり、実行に移されたかどうかはわからない。
だけど、この規模の軍のわりにはかなりはやい行軍である。休むことなく夜通し行軍し、翌朝には国境を越えていた。
わたしの願いは、かなったのではないかなと思っている。
もっとも、眼前に自分の国があれば、ちょっとでもはやく領土に入りたいと思うのはだれしも同じこと。だから、わたしのお願いによるものかどうかはわからない。
バリオーニ帝国の領土は、アロイージ王国のそれの三倍?いえ、四倍はあると記憶している。
資源は豊富で土壌は肥沃、人口はアロイージ王国より少し多いくらい。つまり、バリオーニ帝国はずっとずっと豊かというわけ。
通過するほとんどが森や山だけれども、人間のいる町や村は、どこもきれいで活気がある。
そんなわたしの不確かで謎めいたお願いも、カストは快く伝えてくれた。
それが竜帝に伝わり、実行に移されたかどうかはわからない。
だけど、この規模の軍のわりにはかなりはやい行軍である。休むことなく夜通し行軍し、翌朝には国境を越えていた。
わたしの願いは、かなったのではないかなと思っている。
もっとも、眼前に自分の国があれば、ちょっとでもはやく領土に入りたいと思うのはだれしも同じこと。だから、わたしのお願いによるものかどうかはわからない。
バリオーニ帝国の領土は、アロイージ王国のそれの三倍?いえ、四倍はあると記憶している。
資源は豊富で土壌は肥沃、人口はアロイージ王国より少し多いくらい。つまり、バリオーニ帝国はずっとずっと豊かというわけ。
通過するほとんどが森や山だけれども、人間のいる町や村は、どこもきれいで活気がある。