「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
フランコの美しい顔を見ながら、大いに納得した。
人の本音や本性に晒されれば、だれだって精神を病んでしまう。
「だが、ナオ。きみの心はのぞけないな。聖女だからか、それとも他に何かあるのかはわからないが」
そうなのね。
よかった。ほんとうによかった、とホッとした。
これだけフランコのことを怖れていることを知ったら、彼は傷ついてしまうかもしれない。
ってバカね。わたしごときが怖れたって、彼は痛くもかゆくもないわよ。
心の中で、自分自身に対して苦笑してしまった。
人の本音や本性に晒されれば、だれだって精神を病んでしまう。
「だが、ナオ。きみの心はのぞけないな。聖女だからか、それとも他に何かあるのかはわからないが」
そうなのね。
よかった。ほんとうによかった、とホッとした。
これだけフランコのことを怖れていることを知ったら、彼は傷ついてしまうかもしれない。
ってバカね。わたしごときが怖れたって、彼は痛くもかゆくもないわよ。
心の中で、自分自身に対して苦笑してしまった。