「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
竜帝の読書友達に
「なるほど。では、おれは出来損ないの聖女をつかまされたわけだ」
フランコは、わたしの話を聞き終えると笑いながら言った。
わたしの隣でカストも笑っている。
「カスト。ドラーギ国に行って、左竜将軍に代わって統治してくれないか」
「では、左竜将軍に崩壊後のアロイージ王国の統治をさせるつもりなのですか?」
「そうだ。アロイージ王国に攻め込むなら、おまえにさせるところだがな。左竜将軍なら、王族をとんでもなく痛めつけるだろう。頃合いをみて、帰還するよう命じる」
「兄上、そんなにうまくいきますかね?あいつは、狂犬です。何事に対しても見境がありません。王都に入った瞬間に蹂躙し、王族は即斬首しかねません」
二人の不穏すぎる話に驚いていると、カストが説明してくれた。
フランコとカストは同腹の兄弟で、左竜将軍は異腹の兄であること。その異腹の兄は残虐で野心的で傲慢なところから、皇帝にはなれずに左竜将軍の地位に甘んじていること。
彼は、つねに皇帝の座を狙っていて軍内部だけでなく皇宮や官僚たちを使嗾していること。
いずれ決定的な打撃を与えなければならない。
フランコは、わたしの話を聞き終えると笑いながら言った。
わたしの隣でカストも笑っている。
「カスト。ドラーギ国に行って、左竜将軍に代わって統治してくれないか」
「では、左竜将軍に崩壊後のアロイージ王国の統治をさせるつもりなのですか?」
「そうだ。アロイージ王国に攻め込むなら、おまえにさせるところだがな。左竜将軍なら、王族をとんでもなく痛めつけるだろう。頃合いをみて、帰還するよう命じる」
「兄上、そんなにうまくいきますかね?あいつは、狂犬です。何事に対しても見境がありません。王都に入った瞬間に蹂躙し、王族は即斬首しかねません」
二人の不穏すぎる話に驚いていると、カストが説明してくれた。
フランコとカストは同腹の兄弟で、左竜将軍は異腹の兄であること。その異腹の兄は残虐で野心的で傲慢なところから、皇帝にはなれずに左竜将軍の地位に甘んじていること。
彼は、つねに皇帝の座を狙っていて軍内部だけでなく皇宮や官僚たちを使嗾していること。
いずれ決定的な打撃を与えなければならない。