「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
 あの可愛らしくて控えめなカストと彼女が……。

 悪いけど、カストが使い走りさせられている光景しか思い浮かばない。

「やっぱり迷惑よね?」
「ううん。そんなことないわ。わたしの方こそ、祖国では虐められたりしていたからちょっと驚いてしまっただけ。こちらからお願いしたいくらいよ」
「じゃあ決まり。よろしくね、ナオ」
「こちらこそ」

 いつの間にか、敬語じゃなくなっている。


 その後二人でスイーツを完食し、お土産までいただいてガンドルフィ公爵家を後にした。
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