揺れる瞳に恋をして
「おはよう…」

「千春…おはよう」

心配そうに麻耶が見つめる

「まだ避けられてるの?」

「うん…」

私は机に突っ伏する

今まで
こんな事無かったのに

なにがあっても
私のそばに居てくれたのに…

学校で話しかけても
「ん…」と
素っ気ない返事をして
すぐどこかに行ってしまう
あからさまに

避けられてる

「夏希…」

ボソッと、君の名前を呟く

その声が
夏希に届くことは無い

「千春がいないと、生きていけなさそうな男だったのに、どうしたのかしらね」

「な〜つきぃ〜〜…!」

バタバタと足を揺らす


なんで…
夏希と話すことが出来なくなるなんて

辛い…

でも、朝のルーティンだけは
ちゃんとしてくれる

それは凄く

嬉しい
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