揺れる瞳に恋をして
「…ッ、夏希!!」
授業始まる前
夏希の机に行く
授業の準備をしながら座っている夏希
「きて…」
「ちー…?」
「きて!」
「えっ、ちょ、ちー?!」
グイッと夏希の腕を引っ張り
教室を出る
ガラガラ
空き教室に入る
「話して…」
「…なに?俺、授業受けないと…」
「ちゃんと話して」
零れ落ちそうになる涙を我慢しながら
夏希に話しかける
「ちー…」
「…若松さんと付き合ってるの?」
「…」
無言になる夏希
「なんで、言ってくれないの…」
「…話す必要無い」
また私を突き放すような言葉
でも
そんなんで折れる私でもない
「必要ある、私は!夏希の事が!」
「ちー」
私の言葉を遮る
「俺、若松と付き合ってる」
「ちーとはもう、一緒にいれない」
ズシッと
心が重くなった
溢れる涙が
止まらない
「なんで…?」
「…」
「な、夏希は…私が嫌い…?」
ボタボタと落ちる涙は拭いきれず
床に静かに落ちていく