揺れる瞳に恋をして

「あれ、夏希は?」

「あー…わかんね、帰ったんじゃね?」

そっか…

なんの用事だったんだろう

まあ、夏希が良いなら

良いんだけど…

「じゃ、またな」

「うん、また学校で」

返事はまだしない事にした

まだ夏希が好きという気持ちがある事と

春樹からの告白は

気持ちの整理がついてから

したいから



家に帰る

ガチャ
自分の部屋を開ける

「…えっ、」

そこには


「…夏希」

先、帰ってたんだ


「…なんで私の布団で寝てるの」

そっと
夏希の前髪を
手で撫でる

「…ん、」

起こしてしまった

「ちー…」

「…夏希」
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