愛とは決して○○しないこと
私たち3人は先に1台のパトカーで警察署へやってきた。

「3人はコチラの休憩室で待ってて下さい。
弁護士さんがいらしたら、声をかけますので」

「「「はい」」」

その後、大暴れしてあの前山さんという女性の叫び声が聞こえた。

私とお義母さんはビクッと体が動いた。

その後、お巡りさんと雄太、あと大阪の部長らしき私服の男性が休憩室に顔を出した。

「みんな大丈夫か?」

「うん。兄さん、原田先生がコッチに向かってる」

「そうか。わかった。田中部長、こちらは母と家内と弟です。」

「初めまして、私、岡安くんの上司で営業企画部、部長をしております田中と申します。
この度は、私もビックリしております。
あの前山という社員は総務部でして…
こちらへ総務部長と大阪支社長も参ります。
大変申し訳ございません。」

「いえ、どう考えても、部長さんたちのせいではございませんわ。
ただ…あの女性は嫁のみどりちゃんの名前が出た途端、襲いかかってきましたので私共家族と致しましたも、今後何か事件になっても恐ろしいので顧問弁護士をつけたお話合いをさせていただきます。
今、東京から弁護士先生がコチラへ向かってますし。
宜しくお願いします。」
とお義母さんは凛とした口調で部長さんに伝えた。

「はい。わかりました。支社長が参りましたらその辺も話し合いをさせて下さい。」

「はい。雄太、本当にあの女性とは何も無いのね?」

「ああ、何もない。仕事で…もしかしたら何かの書類を受けたり渡したりしたかもしれないけど、個人的な知り合いでもなんでもないよ」

「まぁ、雄太も事情聴取があるんでしょう?」

「うん。あるらしい。」

「兄さん、原田先生と打ち合わせしてから事情聴取した方がいいよ」

「ありがとう孝太。部長、俺もちょっと落ち着くのにコーヒー飲みます。
みんなも何か飲んで落ち着こうよ。ふぅ〜」
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