愛とは決して○○しないこと
「うん。イタリアとニューヨークとハワイかな」
「え〜〜何それ。凄くない?休みは?」
「雄太がプロジェクト終了後だから溜まってた有給を平日10日間申請したらOKでたからラッキーなの。かなえだってハワイってお母さんから聞いたよ。」
「うん。そのハワイもいろいろアッチのお義母さんにイヤミ言われたけどね。」
「え?ハネムーンなのに嫌味?」
「まぁ、私と彼も入行3年目でそんなにたくさん貯金してた訳じゃあないからトラベルローンにしたのが気に食わないみたい。」
「かなえ、大丈夫?」
「……あんな…お義母さんとこの先やっていけるか心配で…お母さんにも愚痴ってて…。
お姉ちゃん、私どうしよう…」
「……彼は?かなえの味方なの?」
「うん。彼とお義父さんがお義母さんを阻止してる。
でも2人がいない所では私にこんな嫁なら先が思いやられるって…
ウチのお父さんとお母さんの悪口も言われてて……」とかなえは泣き出した。
「そう。かなり凄いお義母さんね…
かなえ…無責任かもしれないけどさ…
【愛とは決して後悔しないこと】だと思うの
これ、映画のセリフなんだけどね。
彼と上手くいってても、もし彼が仕事で忙しくてかなえとお義母さんの間に入ってくれなくても、
彼と添い遂げる覚悟があるなら結婚すれば良いと思う。
結婚してから【後悔】して別れるとなると【離婚】だよ?」
「うん。」
「夫婦だって変化していくじゃない?
子供が産まれて…かなえだって専業主婦になればもっとお義母さんと会うことが多くなるよ?
相手の家族に思いやりを持てないなら、慰謝料払ったとしてもやめる事も考えたら?
お父さんとお母さんに相談してみなよ」
「うん。そうだね、これから先ずぅーと付き合う嫁ぎ先だもんね。
お父さんとお母さんにも相談してみる。
ありがとうお姉ちゃん。」
「うん。無責任な事言ってごめんね。
でも幸せになるために結婚するのに初めっからそれだと大変だと思うもん」
「う…ん。良く考えてみる」
「うん。美味しいもの食べて寝るんだよ。
じゃあね。」