愛とは決して○○しないこと
ウチのお父さんはかなえの件でお世話になった事をお礼し、弁護士費用を支払いたいと言った。
「こちらとしてはウチの顧問弁護士事務所の先生の1人ですし
費用は会社経費に含まれてるので受け取れないです。
もし、上条さんの分だけ別請求されたらその時は、お願いします。 ハハ。」
「でも…」
「不動産会社だといろいろトラブルも多いんですよ〜。
だから顧問弁護士事務所と契約してるんです。
経費や費用の件が社長なのにわからなくてすみません。
それと、大事な披露宴前日なのに雄太がいなくて申し訳ございません。
今の会社も今日で退職するのとイベントの最終日で打ち上げがあるとかで、本当に申し訳ございません。」
「いえいえ、かなえの件の時も忙しいのに駆けつけてくれて心強かったです。
その時、チラッと聞いたらお父さんの会社に入る事になったと聞きました。」
「はい。雄太も大阪支社の女子社員にストーカーのような目にあいましてね。
じゃあ少しずつ社長の仕事を教えようかと思いまして。ハハ。偽名を使って社長秘書見習いからです。」
「そうですか。」
「ところでかなえさんはどうですか?」
「はい。銀行も退職して今は自宅で療養してます。」
「そうですかぁ… 家内とも話しをしてたんですけど、かなえさんが良ければウチの本社経理部で働かないかなあ〜っと話していたんです。」
「部屋も雄太のマンションに空きが出たら、みどりちゃんとも同じマンションなら安心だしと話してたんですよ」
お父さんとお母さんは顔を見合わせて、ちょっとびっくりしていた。