愛とは決して○○しないこと
ティファニーを出て、一旦ホテルへ戻る。

フロントのセーフティーボックスに入れてからメトロポリタン美術館へ行く事にした。

メトロポリタン美術館で今日はゆっくり観て回る。

また、売店でいろいろとお土産を買う。
オブジェは買わないがいろいろと買い込んだ私たち。
途中でお義母さんからネズミーランドで撮った写真とメールが入った。

「雄太、お母さんたちと子どもたちの写真とメールきた!ホラ」と2人で一緒にスマホをみる。

「楽しそうだな。」

「うん、良かった〜。
ねぇ、雄太、お腹空かない?」

「そうだな。荷物もあるから近くのレストランにしよう」

「うん」
会計を済ませて美術館を出た。
美術館の近くでお昼を食べてタクシーでホテルへ戻って、部屋で少し休憩。

最上階のテラス席で2人でコーヒーを淹れて飲んでいたら、

「みどり、ちょっとゴメン」と雄太が部屋に入る。

雄太がすぐに戻ってきたが私を後ろから抱きしめた。
「わぁ、びっくりした〜」

「ゴメン。みどり…改めて10年目のプロポーズ。
みどり、俺とこれからも夫婦でいて下さい!」

「ふふふ。もちろん。私は雄太を愛してます!」

「ありがとう。俺もみどりのことを愛してる。
じゃあ、この指輪を受け取って下さい。
右手を出して〜」
と言って雄太は午前中に買っティファニーの指輪をケースから出してみどりの右手薬指に嵌めた。

後ろからみどりの前へ屈んで雄太はみどりを見上げて「みどり、これからもよろしくお願いします」と頭を下げた。

「雄太、こちらこそよろしくお願いします!」

「みどり、俺と結婚して後悔してない?」

「してない! 
【愛は決して後悔しないこと】でしょう?
雄太は?雄太は私と結婚して後悔してない?」

「してないよ!毎日幸せだ。」
と言ってみどりを抱きしめた雄太。

「みどり、愛してる」

「私も愛してる雄太」
とお互い抱きしめあって椅子に腰掛け、セントラル・パークをビルの間から見ていた。
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