愛とは決して○○しないこと
月曜日の飲み会では三田くんに元カレの智也の事を聞かれ、就職してからの事をかい摘んで話しをした。

「じゃあ、上条さんはこの3年間で彼氏と数えるくらいしか会ってなかったって事?」と三田くん。

「うん。」

「仕事でデートもドタキャンって、恋人たちのイベントは?
クリスマスとか誕生日とか…」三田くんはグイグイ質問してくる。

「まず日本にいない事が多かったから…」

「三田くん。そうなのよ〜だから私は直人とデートの時はみどりが仕事を手伝ってくれてデート出来てたの。
でもみどり。まだ智也くんから連絡ないんでしょう?」

「上条さんは岡安と結婚するのに、元カレは別れたって納得するかなぁ」と東川くん。

「でもね、最後のメールでケンカしたんだけど、
私はそんなつもり全然なかったけど、
彼は私が友人達の結婚式に参列した話をしてくるのが、彼には結婚のプレッシャーかけてるのがいやだったみたいだし、
"俺はまだ結婚しない!"って宣言されて…
"そんなに結婚に焦っているなら他の男を探せばいい"って言われたのよ。

だから私はもう待ってばかりで我慢して付き合うのに疲れちゃって、別れようと決めたんだ」

「で、俺はみどりを幸せにしたくてさ〜。
新入社員研修から好きだったし、プロポーズをしたってわけ」

「岡安の速攻もビックリだけど、あと5ヶ月で戻る大阪へ妻として上条さんを連れて行きたいっていう行動にビックリしたわ。
そして、上条さんの事めっちゃ愛してんだなって思った。」と東川くん。
隣りで舞もウンウンと頷いている。

「俺さ、実は…前の飲み会で上条さんが時々、痴漢被害にあってる話しを聞いて疑問に感じてたんだ…
俺の彼女が痴漢に遭うと聞いたら、絶対に守ってやりたいから上条さんの彼氏は何を考えてるんだろうって考えてたんだよね」

「ゴメンね三田くん。彼に痴漢に遭った事言っても彼は海外出張になれば日本にいないじゃない?
だから彼には痴漢の事は話せなかったの。」

「ああ…。じゃあ彼は本当の上条さんの事を知らないって事なのかぁ?」

「うん。」

「ま、三田くん。
みどりと岡安くんは2人で幸せコースの道を歩き始めたからさ!
次は三田くんの結婚式だよ? 
今度の飲み会に彼女を連れてきてよ。」

「うん。ありがとう」

「じゃあ、明日も仕事だから最後に乾杯して今日は解散な!」と東川くんの音頭で最後に乾杯してみんな帰る事にした。
< 83 / 222 >

この作品をシェア

pagetop