闇が渦巻く世界の果てで
~ゆかside~

無理やり扉の中に投げられた後、先程までの冷たさは嘘のような優しい手でレン様は私を撫でてくる。

「ユカにピッタリの場所に案内してあげる」

不気味な笑みを浮かべてレン様に引っ張られながら、扉の中の通路に面している沢山の扉達を見る。この通路は、全ての地下牢に繋がっている。そんな気がした。

「ここから階段だから気をつけてね」

一つの扉を開けたレン様はそう言う。下へと続く階段。すでに地下なのにもっと下に下がるらしい。

薄暗い階段に、カツンカツンと足音が響く。

“怖い”

そう表現するのが的確な場所だった。

「ねぇここ、すごく良い場所だと思わない?」

階段を降りた先にあった扉を開けたレン様はそう言うとにっこり笑った。中を除いてから、絶句する。

「っ………」

自分が恐怖で震えていることぐらいは、すぐにわかった。

広い部屋に散乱している沢山の拷問道具。

沢山の縄に鎖に漫画でしか見たことないような沢山の拷問用の道具達。

恐怖でその場に立っているのも辛くなる。

「ユカ」

名前を呼ばれて顔を上げた時、首に何かを付けられた。レン様の手に握られている鎖。それは私の首から伸びている。

「やっぱり…首輪似合うね」

そう言うと無理矢理私のことを引っ張った。鎖で繋がれているため上手くバランスが取れず、そのまま倒れる。

「ユカがいい子になるまで、沢山調教してあげる」

~ゆかside END~
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