Nice to meet you「Daisy」

長いブロンドの髪はツインテールにされ、リボンとフリルのついたブラウンのヘッドドレスをつけている。そして服装も、ブラウンのフリルとレースがたっぷり使われたロリータワンピースだ。可愛らしい熊のポーチを肩からかけている。

「……あの、ここは図書館なので静かにしてもらえませんか？」

リオンがそう言うも、女性はニコニコと笑ったままだ。そしてリオンの隣の椅子に勝手に座り、口を開く。

「あたし、ベル・ロックハート。疲れている人を見たら話しかけるようにしてるんだ」

「は、はぁ……」

「君のその制服、超有名進学校のだよね。勉強ばっかりさっきからしてるし、疲れてない？」

「あ、あの……！」

ジロジロと図書館の利用者の視線が突き刺さる。何て非常識なんだと言いたげなその視線がどこか痛い。カウンターで何やら作業をしていた司書の女性も、メガネをクイと上げて険しい顔でこちらを見ている。

「ここ、静かにしないといけない場所なので、黙ってもらえますか！？」