悪役令嬢ふたりの、のほほん(?)サバイバル暮らし
パメラ・ファルーヴは、しがない田舎の領土を持つ男爵家の末子だ。パメラはとにかくわがままな性格で、その問題児っぷりは近隣の領土の貴族たちにはわりと有名だった。
その上、彼女の悪評をさらに悪くする極めつけの事件が起こった。
きっかけは、パメラの婚約者が、美しい村娘に一目ぼれし、一方的に婚約を破棄したことだった。
それだけならまだ、ありふれたゴシップで済んだだろう。
しかし、パメラはやられたらきっちりやり返す血の気の多い貴族令嬢である。
癇癪を起したパメラは「裏切り者は即成敗ですわ!」と追い詰めた婚約者に向かって矢を放ち、殺人未遂事件を起こしてしまった。パメラの放った矢は当たらなかったものの、当然のことながら、この事件は王国中のゴシップとして大騒動になった。
彼女の悪評は近隣の領土中、いや王国中に広まり、ついに二人の姉たちの婚約まで悪影響が及ぶ始末。
『お父さま、このままだと私たち、パメラのせいで結婚できないかもしれませんわ!』
二人の姉に泣いて訴えられたパメラの父、ファルーヴ男爵は「ほとぼりが冷めるまで身を隠していなさい」と、ネスビット山脈のふもとにある田舎のあばら家にパメラを放り出した。
そのあばら家が、たまたまアルベルティーヌが住む屋敷の近くだった、というわけである。
その上、彼女の悪評をさらに悪くする極めつけの事件が起こった。
きっかけは、パメラの婚約者が、美しい村娘に一目ぼれし、一方的に婚約を破棄したことだった。
それだけならまだ、ありふれたゴシップで済んだだろう。
しかし、パメラはやられたらきっちりやり返す血の気の多い貴族令嬢である。
癇癪を起したパメラは「裏切り者は即成敗ですわ!」と追い詰めた婚約者に向かって矢を放ち、殺人未遂事件を起こしてしまった。パメラの放った矢は当たらなかったものの、当然のことながら、この事件は王国中のゴシップとして大騒動になった。
彼女の悪評は近隣の領土中、いや王国中に広まり、ついに二人の姉たちの婚約まで悪影響が及ぶ始末。
『お父さま、このままだと私たち、パメラのせいで結婚できないかもしれませんわ!』
二人の姉に泣いて訴えられたパメラの父、ファルーヴ男爵は「ほとぼりが冷めるまで身を隠していなさい」と、ネスビット山脈のふもとにある田舎のあばら家にパメラを放り出した。
そのあばら家が、たまたまアルベルティーヌが住む屋敷の近くだった、というわけである。