私の気持ちを思い知れ
「では、新入生の入場です!」


入学式が始まると、司会者が華々しく進めてくれる。

他の新入生を見ると、初々しさに溢れている。

これからの学校生活がどんなものになるのか、とても楽しみにしてそうだ。

私もある意味楽しみにしている。

氷室に真実を告げ、復讐をした際どんな表情を見せてくれるのか。


ーーあいつもお姉ちゃんと同じように、苦しめばいいんだ。



「それでは歓迎の言葉を、生徒代表3年1組氷室蒼真さんからお願いします」

「「「きゃーーー!!!」」」

式が着々と進んでいると、突然彼の名前が呼ばれる。

やっぱりひむろ そうまで合っていたんだ。

しかし彼の名前が呼ばれた瞬間、黄色い歓声が上がった。

退屈していた入学式が、この状況のお蔭で一気に興味が沸いた私。
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