私の気持ちを思い知れ
後ろから話に入り込んでいる別の女子。

ふと帰ろうとする足が止まる。

確かに私も氷室目当てで入学した。

私も周りの人と同じってことなのか…?


「そうだよね~。

あたしもこの高校に頭脳明晰、運動神経抜群で、尚且つ顔も文句なしの男子、氷室蒼真がいるって聞いて、ここの学校の入学決めたもん~」

段々と声色が変わってくる女子たち。

浅はかな理由で入学したことを知り、私は教室から出た。

ここの学校はそこそこ頭がいいと入れないから、それなりに品位のある人が来ると思っていた。

しかしそうでもないことに少し落胆する。

まぁ私だって、この学校に見合う生徒ではないから文句を言える筋合いでもないか。

友達を作って楽しい思い出を残しながらも、勉強を頑張る…。
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