私の気持ちを思い知れ

こんなナンパじみたこと、毎日のように言われて飽き飽きしているというのに。

でもさっきの子は、周りの女子たちと違った。

どこかで見たことがある顔立ちだったし、何よりあの子を無視してはいけない気がした。

なぜかはわからない。

俺の本能がそう言っている気がした。

「ねぇ。蒼真さんってば!」

「ああ…。
ごめんね、俺と出かけたいんだっけ?

いいよ、今度の土曜日にでも駅で待ち合わせしようか」

俺が考え事をしていると、なかなか返事をしない俺に彼女は俺に再度呼びかけられる。

名前もよく知らないのに、毎回俺もよく着いて行くよ…。

2年前から1人でいるのが辛くなったから、仕方がない。

それにちょっと優しくするだけで、女子たちからの評価が上がる。

< 19 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop