私の気持ちを思い知れ


それが今日の出来事を通して、信憑性を帯びる。


<いつか、一緒にどこか行くのはいいですね>


誰かとチャットをすることは、私にとっては不慣れなもの。

それにいきなり一緒に出掛けようとされても困る。

タイミングを見て、彼の観察をするために外出はしようとは思う。

今回はパスだ。


その後彼からのメッセージは来ず、キャラクターが笑ったスタンプが来たのだった。

《秋月って…?

君、もしかして…》


突然私は、自分の苗字を氷室に言った時の表情を思い出してしまう。

何よあの焦った表情。

私が憎らしい?

自分が死に追い詰めたような人が目の前に現れてムカつく?

またいじめたいと思った?




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