私の気持ちを思い知れ


私はあなたのやったことを、絶対やり返してやる。

同じ方法ではなく、それ以上に苦しめてやるんだから。


そう思ったのに、私が口を開けば開くほど動揺を隠せていなかった彼。

気持ちを冷静に保てないでいるくせに、どこか安心した表情。

それは何…?

嘘?


そんなことあるはずがない。

お姉ちゃんのいじめを、先頭を切って実行した人だ。

きっと動揺しているだけだ。


私は氷室がなんと言おうとも、絶対アイツを苦しめてやるんだから。





「智夏?
ねぇ、聞こえてる?智夏」

突然聞こえてくる聞き覚えのある声。

声の主を見てみると、まさしく彼女は私の姉だ。

「お姉ちゃん!久しぶり!

ずっとずっと会いたかったよ」


久しぶりに会えた姉に高ぶる私。

このままの時間がずっと続けばいいと思っていた。



< 28 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop