私の気持ちを思い知れ
…情報源はクラスの女子だけど。
「俺、誘っちゃまずかった?」
「気にしないでください!
実は私も…氷室さんと一緒に出掛けてみたいな…って思っていたので。
今この瞬間が夢なんじゃないかな…なんて思っちゃってました」
彼に言い訳をした後、ニッと渾身の笑顔を見せつける。
どうやらそれに騙されてくれたようだ。
「うん~~。美味しい!」
私は彼に奢ってもらったソフトクリームを、ペロッと舐めてついつい笑みが零れる。
悔しいことにこの美味しさから出る笑みは、演技ではない。
「……そうか、旨いか」
あまり喜んでいない彼。
もしかして冷たいもの苦手なのか?
「ここに連れてきてくれた上に、奢ってくれてありがとうございます!」