私の気持ちを思い知れ

彼を見ながら、ニコニコしつつお礼を伝える。

唇付近にクリームが付いていたことに気づいた私は、無意識に舌でペロッとして拭き取る。

「あ…。うん。

…もし秋月さんが、良ければ、、、またどこか行こう」

どもりながら言う彼に、私は違和感を持ち彼をチラッと見る。

しかし平静を保っている。

まぁいいか、と思いながらも私は奢ってもらったソフトクリームを美味しくいただいたのだった。



それから私は何度か氷室とデートを重ねた。

普通に私と過ごしていることがイラついている。

一緒に歩いていると、不意に道路に突き飛ばしたくなるし、橋を渡っていれば川に落としたくなったり…。

私は子どもだから、咄嗟にそんなことしか思いつかないけど…。

それじゃ物足りない。

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