私の気持ちを思い知れ
「そうですが」
「2年生の女の子たちが、用具室の鍵をさっき少し使っていたみたいだが…
何か用を託したのかね?
それならそれで別に良いんだが…」
用具室?
倉庫になっている所、学校の大掃除の時くらいしか使わない。
それにそのカギを持ち出すのも、教師くらい。
それを知らないこの警備員は、今年からここに配属されたばかりの人。
まぁまぁ年を取っているが、それなりに仕事をしている。
「いえ、俺も何も知りません。
念のため、俺見に行ってきます。
鍵を持ち出しますが、何も無ければそのまま返却して帰ります。
…特に何も無いと思うので、警備員さんは気にしないでいて下さい」
俺は半ば興味本位で用具室へ向かった。
持ち出したのは2年の女子と言われても…。