愛しているから 好きにしろ

プロローグ

 

 今日彼の社長就任を祝うパーティーがある。 

 
 プレスも入る大がかりな就任会見とパーティー。

 
 そして、私との結婚発表。


 長かった。


 お付き合いをはじめてからもう八年経ってしまった。


 初めて会ったとき、そう大学の頃は考えてもいなかった。

 
 無理矢理はなくて、いつも自分で選ばせてくれた。


 最後には、私が自分で、私自身を彼に与えると決めた。


 出会いは春だった。
  
 
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