愛しているから 好きにしろ
「三限は、オンラインも可能かもしれないから、先生に確認してみる。とりあえず、詩乃も心配するし晴人は学校行ってきて。先生に体調悪いからオンラインでと伝えてくれる?」
「……わかったよ。今日は俺、教育実習の説明会が放課後あるから、遅くなる。その後は家帰るから。電話するよ。お前、バイトは今日ないんだろ。」
「うん。今日は休み。明日からまたある。」
「言ってなかったけど、教育実習で来週から2週間実家に戻る。今週までは一緒にいられるけど、塾のバイトや実習準備もあるからなかなか時間がない。でも、どちらかの家で泊まるようにしたい。どう?お前の部屋のほうが広いからこっち希望だけど。」
「えー?また、こんなだと学校行けない。バイトも行けないと困るし。腰痛いと、バイトやばい。」
「……お前なあ。だから、加減するって言ってるだろ。今日はタガが外れたの。」
じっと晴人の顔を見つめる。ホントかな?いまいち信用できない。
アレの時の晴人って私の知ってる晴人みたいな落ち着きは全くない。
加減ってできるの?私も経験ないからよくわかんない。
詩乃にあとで聞いてみよう。
「とにかく、明日以降のことはまた後で相談しようよ。私、今日はとにかくもうパス。」
晴人はプッと吹き出すと、私の頭をなでた。
「かわいい奴。大丈夫だよ。じゃあな。」
そう言うと、晴人は出て行った。